【京都】知る人ぞ知る名刹「法然院」へ... ガラスアートの枯山水と山門を覆う苔が美しい!
先日、京都に行く機会がありました。
観光できる時間は半日ほどでしたが、京都の有名な観光名所ばかりではなく、少し通な場所にも行きたいと思った私は、京都に住む友人が一番好きだ教えてくれたお寺「法然院」に行ってきました。
法然院って?
「法然院」は京都市左京区にあるお寺です。有名観光スポットである「銀閣寺」の近くというとわかりやすいでしょうか。
1206年、鎌倉時代に法然上人が弟子とともに阿弥陀仏を讃歎し、浄土往生を願いながら礼拝をつとめたと伝わる名刹です。その後ほとんど廃絶状態になっていましたが、1680年に万無心阿が再興し、今に至るという歴史あるお寺。
参道のアートな枯山水は必見!
参道沿いに庭園がある法然院。庭園を眺めながら歩いていると、普通の庭園にはない少し変わったものが目に入りました。この不思議なオブジェのようなものは、ガラス造形作家の西中千人さんが手がけたガラスのオブジェ。しかも普通のガラスではなく、使用済みのビンを溶かして作られたリサイクルガラスというのだから、さらに驚きです!
法然院のこの庭園は、“世界初”のガラスアート枯山水!
ガラスオブジェ、苔、砂利が配置された庭園は、太陽の動きや季節などで刻々と表情を変えるアート空間になっています。
苔むした茅葺きの山門
山門の茅葺き屋根は苔がむしており、緑色になっていました。これがまた味があって素晴らしい...!決して大きな山門ではないですが、思わず見入ってしまう魅力的な山門です。
山門の写真を撮るとき、山門が額縁の役割を果たし、絵画のような景色を撮影することができますよ。
山門をくぐった先には、両側に「白砂壇(びゃくさだん)」という白い盛り砂があります。水を表わす砂壇の間を通ることは、心身を清めて浄域に入ることを意味しているのだそう。
日本各地のお寺や神社に行ったことがありますが、白砂壇は初めて見ました。帰ってから「白砂壇」と調べてみると、法然院についての記事ばかりがヒットしたので、法然院独自のものなのかもしれません。
山門から少し離れて、池も画角にいれて1枚パシャリ。
苔が美しい!
山門の屋根にも苔がむしていましたが、境内のいたるところで苔を見ることができます。
緑の絨毯みたいで気持ちよさそうです。
境内をぶらり
法然院はそこまで広くないので、かなりゆっくり見てまわっても30分もあれば余裕でまわることができます。かなり緑が多い境内なので、涼しくて空気もよく、木漏れ日が心地いいです。目をつぶって深呼吸すると、まるで森の中にいるような気分になります。
澄んだ池には鯉が泳いでいました。
本堂正面の石段上にあるこの銅像は、1690年、忍澂和尚が自身と等身大の地蔵菩薩像を鋳造させ、安置されたものなのだそう。
ちなみに境内には、『痴人の愛』や『細雪』などの小説を執筆した小説家・谷崎潤一郎のお墓もあるみたいなのですが、私は発見できませんでした。
奥のほうに本堂があります。他のお堂とあまり大きさや煌びやかさが変わらないので、はじめは本堂だと気づきませんでした。堂内には、本尊阿弥陀如来坐像のほか、観音・勢至両菩薩像、法然上人立像、萬無和尚坐像が安置されています。
法然院は、あまり有名なお寺ではないうえ、アクセスもそれほどいいわけではなく、しかも私が訪れた日が平日だったせいか参拝客は私以外に1人だけでした。そのおかげで人のいない素敵な写真をたくさん撮れました。
清水寺や八坂神社などの有名なお寺や神社もいいですが、ぜひ法然院にも足を運んでみてくださいね。