【台湾】東部最大の街「花蓮」で押さえておきたい観光スポット&グルメ10選!


台湾東部最大の街、花蓮。“石の花蓮”といわれ、大理石、翡翠、猫目石の原産地として有名。そして世界に誇る景勝地、河川が大理石を侵食して形成された太魯閣渓谷への玄関口。過去に太魯閣観光のために降り立ったことはあるものの実は花蓮市内をじっくり見学したことがなかったため、今回は市内の主な見所を巡り、ついでにご当地グルメも楽しんできました!




花蓮の歩き方

各スポットを巡るには歩くと距離がありますので、タクシーで周るか、レンタルバイクor自転車で周ると良いでしょう。市内を走るバスもありますが、あまり見かけませんでした。待ち時間のロスタイムが多くなりそうなので、今回はホテルの自転車(貸出無料)を利用しました。


主要道路は車の交通量が多く、自転車もバイクレーンを走りますが、1本裏通りを走れば交通量がぐっと減ります。だいたい主要道路と並行して裏道があるのであえて車通りが少ない道を選べば横を走る車やバイクにハラハラしなくて済みます。


裏道にポッと出現するオシャレカフェや老舗食堂もちらほら見掛けました。思わぬ発見があって楽しいですよ。





1. 花蓮文化創意産業園区

日本統治時代に創建された酒造工場をリノベーションした文化施設。


かなり敷地が広く、元工場や倉庫、かつての宿舎などはリノベーションされ、ショップやカフェ、展示スペースなどで使用されています。


操業中の従業員の足音が聞こえてきそうな廊下。


かつて生産されていた酒類の銘柄が排水路の蓋にデザインされています。


ノスタルジックとクリエイティブの融合に触れることができる空間です。





2. 太平洋公園

海に面した市民の憩いの場、太平洋公園。


浜辺は、さすが「石の花蓮」にふさわしい、大きな大きな石がごろごろある石の浜。


海沿い、広範囲に渡って拓けている公園はサイクリングロードも完備されており、ちらばるパブリックアート巡りも楽しめます。





3. 松園別館

1942年竣工した元日本軍の施設、旧名「花蓮港陸軍兵事部」。ここで兵を募り管理していました。


園内庭園には琉球松が生い茂り、この松が建物を隠す役割を果たしていたそうです。


高台にあるため海上の軍艦や船舶を監視したり、付近にある南飛行場の飛行機の離着陸を把握したりすることができ、眼下に流れる美崙川は物資の輸送に利用されていました。


園内には本来5つの建物がありましたが、現在残るのは4つ。

1 元事務室~煉瓦、木、鉄筋コンクリートを用い、戦時中短期間で建てられたため丈夫であることのみに重点が置かれた。頑丈で保存に優れている。折衷様式の洋風建築。


2 元宿直室~当時の壁は取り払われ中庭の琉球松が見渡せる開放的な空間となり、現在はカフェとして利用されている。


3 元集会所~園内で唯一の木造建築。中央には天皇の写真を置いていた神棚があった。終戦後、日本軍の指揮官がここで自害したといわれている。


4 防空壕~長さ5M、高さ2M、両サイドに出入口がある。この空間からすると当時兵事部には20名程駐在していたと推測される。スコールが多いこの土地の気候に合わせ砂利を引いた地面は水溜まりが出来ないよう海に向かってゆるく傾斜している。


松園別館は特攻隊員が出征前に宿泊し天皇からの「御前酒」を賜る場所としても利用されていました。防空壕内に展示されていたうら若き特攻隊員の写真を見て胸が締め付けられる思いがしました。多くの命が犠牲となった戦争という負の歴史に目を背けず、心に刻み、悼み、学び、同じ過ちを繰り返さないようにしなければなりません。





4. 将軍府

松園別館から下ったところにあるのは日本家屋が並ぶ集落。元日本軍の将校達の官舎街で瓦屋根の平屋が保存されています。


屋根で保護されている家屋が花蓮港陸軍兵事部部長3代目の中村大佐の邸宅だったという「将軍府」。


訪れたときは閉館していましたが、内部の見学ができるようです。こうして日本統治時代の建物が修復され保存されていることに有難さと感動を覚えます。





5. 花蓮鉄道文化園区

現在の花蓮駅から2km程のところに旧花蓮駅がありました。鉄道関連展示施設として一般公開されています。


旧駅舎エリア、そして道路を挟んで工務・警務エリアがあります。


工務・警務エリアには武道館、拘留室、鋳造室、事務所棟の4つの建物が保存されています。


特に戦後の治安は酷く、無銭乗車、車内暴力など様々な犯罪があったことから敷地内に一時拘留するための拘留室が設けられたそうです。


防空壕もありました。


台東同様、旧駅周辺が賑わうエリアなので宿泊するならこちらの方が街歩きに適していると思います。





6. 石來運轉噴水池

ちょうどこの当たりは、旧花蓮駅前広場でした。


大理石の産地らしい、大理石でできた噴水が目印。噴水の上で巨大な大理石が回転しているのが圧巻!





7. 東大門夜市

石來運轉噴水池からすぐ、4つの通りからなる花蓮最大の夜市。

▲ ゲームが多い「福町夜市」

▲ 中国各省の郷土料理が多い「大陸各省一條街」

▲ 台湾美食街「自強夜市」

▲ 原住民料理のお店が多い「原住民一條街」

夜市のところどころでイベントが開催されており、アミ族の踊りやライブが楽しめます。


他の夜市では「人がいっぱいで自分のペースで歩けない」「同じ食べ物ばっかり」と感じることがありますが、ここは通りが広いのでとっても歩きやすい!そしてメニューも多様で面白い!


毎日でも通いたいと思わせるアミューズメントパークのような夜市、台湾一お気に入りの夜市となりました。





8. 扁食(ワンタン)

扁食は花蓮を代表する小叱の一つ。市内に沢山ある扁食店の中で「戴記扁食」と「液香扁食」は特に有名。

▲ 液香扁食店のスープワンタン


その昔蒋経国前総統が花蓮を訪れた時「戴記扁食」を訪問しとても気に入り、花蓮に訪問するたびに立寄ったことから「花蓮の扁食は美味しい!」と定着したようです。

せっかくなので数店巡って食べ比べをして、自分好みの扁食を見つけてみてください。

▲ 花蓮扁食店の海老ワンタン





9. 小龍包

一般的な小龍包は薄皮で肉餡のスープが溢れだす、こんな感じのもの↓


花蓮の有名店「公正包子店」の小龍包は薄皮タイプではなく、ミニ肉まん。しかも1個5元という激安ぶり!


24H営業で、それでも絶えず人が並んでいます。お隣の「周家」もほぼ同じメニューを提供していますので食べ比べしてみてもいいかもしれません。





10. 葱油餅

なんと花蓮には葱油餅屋さんが集まる“葱油餅街”があるほど。鉄板で焼く葱油餅とは違い、油で揚げます。そして卵も油の中に投入し、生地と合体させます。


卵を割る道具が大理石というのもさすが花蓮!と思いました。サクッと揚がってモチっとした生地、さらに卵が半熟でトローリ。見た目以上に美味しい葱油餅でした。




壮大な太魯閣渓谷ももちろん必見ですが、日本の古都にいるような懐かしさを感じる花蓮の街歩きもオススメです! さらに馴染みのある台湾グルメも花蓮独自の“味”に定着しており、想像を超える美味しさに毎回驚きました。ぎすぎす感がなく人々ものんびり、穏やかな風吹く花蓮へ里帰りするような気分を味わいに出掛けてみてはいかがでしょうか。



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