【台湾】わざわざ駅弁を食べに行きたくなる!? CMで脚光を浴びた「池上」はまるで緑の楽園!

花蓮県と台東県を縦断する縦長の平野部は「花東縱谷」と呼ばれる地域。中央山脈と海岸山脈に挟まれた独特の地形にもたらす気候が農作に適しており、稲、茶、サトウキビ、パイナップルなどが栽培されています。中でも台東県の最北端に位置する池上郷は台湾を代表する米どころで、かつては皇室にも献上されていた台湾最高級のブランド米「池上米」の産地。そんな美味しいお米が使われている「池上便當」が食べたい!という思いで池上まで足を延ばしてみました。




池上駅の池上便當

その昔、花蓮から台東まで蒸気機関車で8時間かかっていました。燃料補給で一時停車する駅がちょうど中間地点に位置する池上駅でした。一時停車時間中に食べ物を欲する乗客達に提供するため、駅弁の「池上便當」が誕生しました。


台湾便當の代名詞「池上便當」を求めてわざわざ池上駅まで多くの人が足を運んで来ます。駅前には老舗弁当屋が数軒並んでいます。


現在は駅構内での販売はなくなっているそうですが、店舗内のスペースでいただくことができます。


のっけ丼的な弁当でご飯が見えないくらい豊富なおかず。


店舗内では池上ブランドのお米が販売されています。


今回いただいたのは池上便當の元祖と言われる「全美行」の招牌便當(80元)。「池上便當」はいわゆるブランド化されており弁当界でも確固たる地位を築いています。よって台湾全土で「池上便當」の看板を掲げる店を多く目にしますが、必ずしも池上駅発のお店ではないというわけです。ニューヨーク(チーズケーキ)、四川(麻婆豆腐)、ナポリ(ピザ)みたいなものでしょうか。地名で美味しさが表現できるほど認知されているのです。






大坡池

池上駅からまっすぐ進むと静かな湖に辿り着きます。日本統治時代は「台東十景」に指定されていました。


湖周辺は遊歩道やサイクリングロードが整備されており、市民の憩いの場となっています。多様な動植物が生息している内陸の天然湿地で蓮の群生なども見られます。池上という地名は大坡(北)にあるということから名付けられました。




台湾の原風景

広大な稲田を持つ池上郷では、稲穂が育つ田園風景の美しさを堪能しましょう。


彼方まで広がる稲田と山の稜線を見ながら爽快にサイクリングが楽しめます。


展望台「大観楼」からは絵画のような緑のパノラマが一望できます。


電柱、電線が目に入ってこないため、より広大に感じます。


各稲田の前には生産者情報の看板が立っています。誇りと自信が感じられます。






伯朗大道

近年のCM効果で一気に知名度が上がった田んぼの中に伸びる1本道。ここは完全なる自転車専用道路。車・バイクは通れません。


コーヒーチェーン店「伯朗咖啡」(Mr. Brown Coffee)のCM撮影で使われ「伯朗大道」(ブラウン通り)と名前がつき、その数年後、金城武さん出演のエバー航空のCMでもロケ地となりさらに話題を集め、今や台湾国内外から多くの人が足を運ぶ有数の観光スポットとなっています。

▲ 金城武さんが休憩した場所、その名も「金城武樹」


金城武さんの「I SEE YOU」というささやきが聞こえてきそうな爽快な緑の世界。

※「I SEE YOU 世界の見え方は、あなた自身の視点で変わる」はエバー航空CMのキャッチコピーです。


ただの田園風景、されど田園風景。子供の頃は何とも思わなかった風景が、妙に心に沁みるのは大人になった証拠でしょうか。


大地の恵みに改めて感謝!そして稲穂の緑に癒された池上郷でした!



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