【イタリア】これだけは見ておきたい!ルネサンスの名画が集結した「ウフィツィ美術館」の見どころ
ルネサンス芸術の素晴らしい作品が集まっているイタリアの「フィレンツェ」。
フィレンツェにある「ウフィツィ美術館」には名前がわからなくても美術の教科書などで見たことがある作品が多く展示されていました。そのウフィツィ美術館に行ってきたのでご紹介します。
西洋美術が好きなら一度は訪れたい「ウフィツィ美術館」
14世紀頃からフィレンツェを支配し、栄華を極めたメディチ家の歴代の美術コレクションを収蔵する「ウフィツィ美術館」。ここにはルネサンス期(14世紀〜16世紀)を代表する国宝級の絵画と彫刻作品が集まっています。ミケランジェロ、ダ・ヴィンチ、ラファエロなど誰もが知っている巨匠の作品が多く展示されていました!
ウフィツィ美術館は予約した方がベター!
名画が集まるウフィツィ美術館は世界中の観光客が訪れる超人気スポットなので、時間を有意義に使うためには予約は必須です!クレジットカードさえあれば日本からでもネットで日にちと時間を指定して予約することができます。
ネット予約の際は手数料で4ユーロほど高くなりますが、せっかくのイタリア旅行、待ち時間で時間を無駄にしてしまうのはもったいないので予約しておきましょう。(予約:24ユーロ / 通常:20ユーロ)
ちなみに予約をしていないとかなり待つことになると思います。繁忙期なら1時間以上は並ぶのではないでしょうか。ネットで予約しても直近だといい時間が取れないことがほとんどなので、行く予定がある人は余裕を持って予約することをオススメします。
《予約サイト》
>>BassmArt
ウフィツィ美術館で絶対に見たい有名作品10選
ウフィツィ美術館は45の部屋におよそ2,500点もの作品が展示されています。ゆっくり鑑賞していると4〜5時間ほど、有名作品だけ見て回っても1時間はかかるほどの広さです。
私は3時間ほどかけて彫刻作品以外の美術作品をしっかり鑑賞しました。
そんな私がウフィツィ美術館で絶対に見たい10点の有名作品をご紹介します!
『荘厳の聖母』 / ジョット・ディ・ボンドーネ作
フィレンツェの代表的な観光スポット「ジョットの鐘楼」の基礎設計を行ったジョットの絵画作品。この絵画が描かれるまで流行していたビザンティン様式とは異なり、ゴシック建築のような玉座、人間味を帯びた聖母子の顔立ちなどが描かれており、ルネサンス芸術の門戸を開いた作品です
『聖母子と二天使』 / フィリッポ・リッピ作
リッピの最高傑作とも言われている『聖母子と二天使』。この絵で注目してほしいのが、透き通るように白い肌、はっきりとした目鼻立ちの聖母マリア。聖母を描いた絵画は数え切れないほどありますが、この絵中に描かれた聖母は群を抜いて美しいです。
『聖母戴冠』 / フィリッポ・リッピ作
聖母マリアが戴冠を受けるのを大勢の人が祝福している『聖母戴冠』。1つの絵ですがアーチによって3つの部分に分けられており、右と左の部分の背景は斜線の入った空が描かれています。この絵を描いたフィリッポ・リッピは日本ではなかなか名前の知られていない画家ですが、現地では知らない人はいないほど有名なんです。
『春(プリマヴェーラ)』 / サンドロ・ボッティチェッリ作
愛と美の象徴であるヴィーナスを中心に神々が集まり、春の訪れを祝っている場面を描いた『春(プリマヴェーラ)』。この絵画は結婚式のために注文されたとの説がある、温かみのある絵画です。写真だけでは伝わりませんが、2メートル×3メートルという大きな作品です。
『ヴィーナスの誕生』 / サンドロ・ボッティチェッリ作
誰しも一度は目にしたことがあるであろう超有名作品『ヴィーナスの誕生』。よーく見るとヴィーナスの首が長かったり、肩幅が異常に狭かったりと不自然な箇所がありますが、全体的に見ると不自然な箇所は気にならないほど美しい作品です。写実的に描くのではなく、どこまでも優美で繊細な愛の女神を描こうとしたボッティチェッリの心意気を感じます。
『聖家族』 / ミケランジェロ・ブオナローティ作
フィレンツェが生み出した天才・ミケランジェロの現存する絵画作品のうち、唯一の完成された板絵『聖家族』。ミケランジェロの絵画作品は壁画や天井画であるフレスコ画がメインだったため、持ち運べる絵画はかなり珍しいものなんです。絵中には聖母マリアと父のヨセフと幼子イエスが描かれています。
『音楽の天使』 / ロッソ・フィオレンティーノ作
アンニュイな表情の可愛い天使が弦楽器にもたれかかっている『音楽の天使』。どこかで見たことがある絵画だなぁと思いながらも思い出せずにモヤモヤしていましたが、日本に帰国し、人気ファミレス店「サイゼリヤ」の壁に描かれているのを発見してスッキリしました。
『ひわの聖母』 / ラファエロ・サンティ作
右側に立って右手を伸ばしている幼子がキリスト、左側に立って手にひわを持っている幼子が洗礼者聖ヨハネ、その2人の幼子を見守っているのが聖母マリアです。この3人が三角形になっており、絵画には穏やかさが感じられます。しかし、ひわという鳥はキリストの受難の象徴として描かれています。
『キリストの洗礼』 / アンドレア・デル・ヴェロッキオ&レオナルド・ダ・ヴィンチ作
レオナルド・ダ・ヴィンチが若き日に師匠のヴェロッキオと共に描いた作品です。洗礼者聖ヨハネがキリストに洗礼を授ける場面が描かれています。よーく見ると二人の天使の顔が違ったり、水の描き方が違ったりと絵のタッチが違う部分が数多く見られます。これも共作だからこそ見られる面白さです。
『受胎告知』 / レオナルド・ダ・ヴィンチ作
処女の聖母マリアに天使ガブリエルが妊娠したことを告げ、それを受け入れることを告げる場面を描いた作品。多くの画家が受胎告知を主題とした絵画を描いていますが、ダ・ヴィンチの『受胎告知』は空気遠近法を使って描かれた背景が素晴らしいです。
絵画だけじゃない美しい建築!
第18室 トリブーナ、メディチ家秀作コレクション
八角形の豪華絢爛な「第18室」にはウフィツィ美術館の建設を命じたメディチ家の秀作コレクションが飾られています。残念ながらこの部屋に入ることはできないので、展示してある絵画はよく見えません。部屋の美しい内装を楽しみましょう!
第42室 ニオベの間
部屋を囲むように古代ローマ帝国時代の彫刻作品が展示されている「ニオベの間」。彫刻作品にあまり興味がなかった私はこの部屋をスルーしようとしましたが、パッと顔をあげると白の漆喰と金箔で装飾された美しい天井が広がっていました。
西洋美術好きなら一度は訪れてほしい!
以上、ウフィツィ美術館をご紹介しました。
美術に詳しくなくても、ウフィツィ美術館の美しい絵画の魅力に取り憑かれることでしょう!