まるでゲームの世界! 無料で下水道管の中に入れちゃうスポットが都内にあった!
突然ですが、あなたは下水道管の中に入ったことがありますか?
小平市、鷹の台駅から徒歩7分の場所にある「ふれあい下水道館」。そこは日本で唯一、実運用されている下水道管の中に入って見学ができる施設なんだそう。
新宿から30分電車に乗るだけで、そんな面白そうな体験ができるなら行くしかない! ということで、実際に行ってきちゃいました。入館料は無料ですが、毎週月曜日が休館日なのでご注意を。
見学するのは地下! ゲームの世界に迷い込んだみたい?!
もう看板から、めちゃくちゃインパクトが強い。「ふれあい」と「下水道」の文字が並んでいるところを生まれて初めて見ました。
インスタ映えしそうなカフェの「本日のランチメニュー」的なノリで、今月の展示案内があります。定期的に期間限定の展示やイベントが行われている模様。親子参加型の工作イベントなどもあるようです。
「開け放しにすると館内の気圧がさがり、全館に下水のにおいが充満してしまいます。」
それは大変。必ず閉めましょう。
受付でお姉さんにパンフレットを貰ったら、いよいよ館内見学スタート。静かでぼんやりと暗い地下への階段を下っていきます。ちなみに各階段には、このように地層の標本が。平日昼間とあって基本的にあまり人に出くわさなかったので、冒険ゲームの主人公になったようなドキドキを味わえました。
地下1階は、壁一面が微生物だらけの部屋
地下1階のワークショップでは、スクリーンで小平の水に関する動画が流れています。微生物の写真たちはカラフルで、遠目で見ると宇宙っぽい!
「本日の」というところがリアルですね。それにしても、下水道水がこんなに綺麗になるなんてすごくないですか? 技術や働く人たちに感謝です。
ダンジョンっぽい雰囲気に包まれて、どんどん下っていきます。お次は地下2階へ。
地下2階では、下水道管についてお勉強!
地下2階は「くらしと下水道」がテーマの展示。入口には小便小僧のような2人が現れてビックリしますが、勉強になる要素が満載の部屋です。
何とも言えない水の色・・・。
都市の下水道の歴史や実態を、模型や映像で学ぶことができます。江戸の町にも公衆便所があったらしい!
地下3階と4階では、期間限定で「今月の展示」が開催中!
地下3階は「小平の水環境」をテーマにした展示です。安倍首相が出てきそうなスポットを発見! どうやら地元の人が語る、玉川上水の懐かしいお話が聞ける機械のよう。この階では今月のみ「下水道長寿化対策工事パネル展」も開催されています。
下水道を掘るのに使われていた道具たち。いきなり英語表記です!
地下4階は特別展示室。江戸時代から明治時代の下水道に関する資料が展示されており、ここもとっても勉強になります。明治初期に来日した米国の生物学者が驚くほど、当時の東京の街は下水の整備がされていて清潔だったんだそう! 現在はこの階で、「マンホール蓋写真展」も開催中です。
地下5階はまるで秘密のアジト! 本物の下水道管を体験!
ついに地下5階へ! ちなみに最も深いこの階にだけ、解説員のおじさんがいらっしゃいます。なんだかラスボス感がありますね。
こちらの顕微鏡を覗いて微生物を観察していると、おじさんが声をかけてくださいました。
「今日はミドリムシが多いんですよね」
「えっ」
「今日はミドリムシが」
「今日のなんですか?!」
「はい、このスポイトで摂りました」
なんと私が覗いていた微生物は、本日摂れたてのよう! とっても新鮮?!
そしていよいよ、下水道の中へ・・・!
おじさんがついて来てくれるのかと思いきや「いってらっしゃい」と見送られてしまい、急に不安になってきました。
通路はコンクリートで固められた、地下のアジトのような光景。めちゃくちゃ冒険の匂いがします。下水の匂いも若干します。でも思ったより、全然臭くないかも。
どーん! これが地下25mにある、本物の下水道!!
深緑色の水と、流れてくる得体の知れない固形物たち。かなりハッキリと見えますが、どんなものが流れているのか直視するのは止めておきました。
この日は水位も流れも落ち着いていますが、年に5回くらい、ゲリラ豪雨などの影響でこの管内いっぱいに水位が増すんだそう。実際の映像も見せてもらいましたが、まさに映画の世界のようなスリル。もちろん部屋の扉は閉めるらしいです。
下水道から帰ってくると、そこにはもう、おじさんの姿がありません。
最後までゲームっぽい雰囲気に包まれながら、エレベーターで1階エントランスホールへ戻りました。
エントランスには20周年を記念した顏出しパネルが。since 1995ということは私と同い年ですね! 今更ですが親近感がわきました。
さらに帰り際には、受付のお姉さんからマンホールカードをゲット! このご当地キャラクターや名所、名産物がデザインされたマンホールの蓋(ふた)を紹介するコレクションカードは、現在全293種類。全国各地の配布場所で無料でもらうことができます。しかもマニアが存在するため、ネットオークションでも取引されているんだとか・・・。
想像を遥かに超えて面白かった「ふれあい下水道館」。親子で勉強しに行くのにもぴったりですし、冒険やゲーム、マンホールが好きな方にもオススメです。興味がある方はぜひ、訪れてみてはいかがでしょう!