【スペイン】歴史的建造物に泊まってみよう!パラドール宿泊のススメ
パラドールとは
古城や修道院、貴族の館などを改装したり、景勝地に新しく建てられた国営の宿泊施設のこと。
スペイン国内に90以上もあるパラドール。中でも人気なのがGranada(グラナダ)にあるアルハンブラ宮殿敷地内のパラドール。人気過ぎて数か月先まで予約が埋まっているそうです。
今回はスペイン北部のVitoria(ヴィトリア)から12kmのところにある小さな街、Argómaniz(アルゴマニス)のパラドールに宿泊してみました。
Parador de Argómaniz
18世紀後半にサンティアゴ騎士団の騎士で当地の名家ラレア家のドン・ファン・デ・ラレアによって建てられた元貴族の館。
歴史的建造物なので多少の不便はあるかな、と思いきや、室内は近代的にリノベーションされており、水回りも全く問題ありません!
プラス料金でViewありのお部屋へアップグレード。
大きな窓の向こうに広がる青空・・・緑の大地・・・この美しい景色に心から感動しました!
景色に溶け込む
施設の重厚感や雰囲気を楽しむ他に、この施設が見事に景色の一部に溶け込んでいることが素晴らしいのです。
周りには数軒の民家とポツンと建つ教会だけ。
高層ビルがない、見通しの良いのどかな田園風景、なんら特徴もない景色が癒しを与えてくれます。
至福の時間
わさわさ観光、ではなく、とにかく滞在を楽しむ。
夕食までの空いた時間は、景色をつまみに冷えたビールで喉を潤したり、お気に入りの本を持参して読書したり、窓を開放してお風呂につかったり・・・。頭も体も心も休めて鋭気を養うための十分な時間を過ごすことができました。
郷土料理を楽しむ
パラドール経営の目的に「地方色豊かな郷土料理の保存」が掲げられており、各パラドールでは旬の食材を用いたこだわりの郷土料理を提供しています。パラドール宿泊の際は食事付プランで予約することをオススメします。(レストランがないパラドールもあります)
アミューズから始まり、前菜、メイン、デザートと続きます。前菜とメインは選べます。旬の白アスパラガスをチョイス。存在感を放つ大きなアスパラと生ハムとのコラボ、間違いない美味しさでした。
楽しく優雅なディナーを堪能しているうちに辺りは真っ暗に。
街の灯りがあるわけではないのでいわゆる都会的な夜景は皆無ですが、どことなく柔らかな暗さが優しく包み込んでくれるようでした。
感動の朝焼け
目覚めてカーテンを開けて、驚きました。
朝焼けの美しさ!
この空気感、抜けるような爽快感、あたたかみのある朝焼けの色。
このパラドールに宿泊して1番の感動です!
スペインのちょっと田舎、何もないこの街の景色は、この瞬間、私の中では『絶景』と言えるものとなりました。
限られた日数での旅行、せっかく行くならあれもこれもと見て回りたいとつい欲張って予定を詰め込んでしまいがちですが、時には「何もしない」という贅沢な時間を作って、パラドール滞在を楽しんでみてはいかがでしょうか。