【浅草】手塚治虫や川端康成も通った!昭和レトロな喫茶店めぐり
浅草といえば、雷門に浅草寺、その間にある「仲見世通り」の、外国人で賑わうお土産屋さんが印象的です。そんな古き良き日本の姿が残っているこの地域、実は昭和のレトロな雰囲気が漂う、オシャレな喫茶店の宝庫だってご存知でしたか?
今回は浅草観光の定番「仲見世通り」を飛び出して、まるでタイムスリップしたような気分に浸れる、レトロな喫茶店をご紹介していきます。
文豪たちも通った老舗「アンヂェラス」
雷門の前を通り過ぎ、浅草駅から反対方向へ少し歩いたところに「オレンジ通り」という商店街があります。そこでひと際目を引く3階建ての大きな喫茶店が、この「アンヂェラス」。
1階には持ち帰り用のケーキが並ぶ魅力的なショーケースの左奥に、客席もあります。階段を上って店の奥に吸い込まれていく瞬間はまるで、昭和初期の世界に迷い込んだ気分!ワクワクしてきました。
3階の客席は広々として明るく、開放的です。有名なお店なので土日はかなり混雑するみたいですが、私が行ったのは平日のお昼前だったため、ラッキーなことにしばらく3階は貸切状態でした。
クラシカルな西洋風の造りがオシャレなこの喫茶店、実は昭和21年(1946年)創業の老舗であり、川端康成や永井荷風、手塚治虫などの多くの文豪・文化人たちも通っていたんだそう。時代を超えてそんな場所に自分が座っていることに興奮しながら、原稿を書いている川端康成になった気分に浸ってみました。
注文したのは看板メニューのこの2つ。アイスコーヒーに梅酒を足して飲む「梅ダッチコーヒー」と、お店の名前でもある小さなノエル「アンヂェラス」です。
ケーキは甘すぎないオトナの味がコーヒーによく合い、5日間日持ちするためお土産としても人気なんだとか。
コーヒーを少し飲んだら、梅酒を注ぎます。ほろ苦さに深みが増した、初めての味に感動!ちなみに中に入っている梅の実も、すっごく美味しいです。
当初裏メニューだったこの飲み方は、これまた有名な作家、池波正太郎のアドバイスから看板メニューになったんだとか。もうなんかいろいろすごいです、アンヂェラス。
食事メニューも豊富!「ニューライト」
2軒目にやって来たのは、「仲見世通り」よりも隅田川側にあるマクドナルドの近く、「ニューライト」です。他にも喫茶店は沢山あったのですが、このレトロな文字に惹かれて入ってみました。
こじんまりとした静かな雰囲気の店内には、矢沢永吉のポスターがずらりと貼ってあります。さっきのお店は観光地という感じがありましたが、ここはお店の奥さんと近況を話す常連さんや、打ち合わせをしたりパソコン作業をするサラリーマンが多く、地元で愛されている喫茶店。といった雰囲気でした。
注文したのは、2段重ねのふかふかのホットケーキ。甘味だけでなく食事のメニューも豊富なこのお店、喫茶店の定番ナポリタンと迷いましたが、こっちもなかなか喫茶店っぽい写真が撮れた上に、バターが染みて美味しかったです。
飲み物の種類も多くアルコールも扱っており、近所にあったら通ってメニューを制覇してみたくなるお店でした。
お雑煮が有名?!「純喫茶マウンテン」
最後はこちら、「雷門通り」を浅草駅の反対方向にずーっと進んで端のほうにある、「純喫茶マウンテン」
1階が創業50年の、戦後から変わらぬ内装と味を保つ喫茶店、2階が修学旅行生にも人気のお好み焼き屋さんとなっており、喫茶店でもお好み焼きをいただくことができます。
ステンドグラスから差し込む日の光やレトロな西洋風の小物たちが、カフェとはまた違った、喫茶店独特のどこか懐かしく落ち着く空間を創り出しています。
そろそろお腹もいっぱいで、ここでは飲み物だけにしようと思っていたのですが・・・。目に入ってきてしまった、テレビでも紹介されたという「新春おぞうに」の文字。気になったので頼んでみたところ、とっても具沢山の豪華なお雑煮が出てきました!
不意打ちで現れてキュンとさせる♡型の人参に、香ばしく焼かれたお餅など、1つ1つの具材を食べるのが楽しく、柑橘の皮の入った汁は、こんなにいい匂いのお雑煮は初めて!と感動するほどでした。
「スカイツリーパフェ」というデカ盛りスイーツも気になったので、次回は友達と食べに来ます!
私が今回めぐったお店は3軒だけでしたが、浅草の新しい楽しみ方にすっかりハマってしまい、他の喫茶店も開拓してみたくなりました。
昭和レトロな雰囲気がお好きな方はぜひ、浅草でお気に入りの喫茶店を探してみてください!