【イタリア】まさに貴族の遊び!水濡れ注意の貴族の別荘「ヴィラ・リッタ」

ミラノの近郊の町、ライナーテ(※空港があるのはリナーテです、間違いやすいので注意)にあるバロック建築の貴族の別荘「ヴィラ・リッタ」。

一般公開されるのは、5月〜10月の週末の午後のみ。しかもガイドツアーの案内には水遊び付きとあるではないですか。水ぬれOKの服を着て、サンダルを履いてガイド付きツアーに参加してみましょう。

誰が作った別荘?

1585年ごろ、ボロメオ伯爵によって建築された別荘。
芸術、歴史、エンターテインメント、モザイク画、彫像、フレスコ画、噴水・・・など、当時の叡知を集結させたこの別荘は、知識人や芸術家が集うパーティやレセプションの華やかな舞台となっていたそうです。

水遊びの邸宅ツアーって?

この別荘には約3ヘクタールもの広大なガーデンがあり、そこにはニンファエウムという神殿があります。
庭園と神殿内の階段や彫像、ベンチにはなんと、噴水が仕掛けられ水しぶきが上がるようになっているのです。これはあくまでも来客を驚かすため。そう、いたずら&サプライズのためなのです。

ガイド付きツアー中はサプライズの水濡れもあり、私は早々にスカートがビシャビシャになりました。ツアーには家族連れもたくさん参加していて、ちびっ子たちは大喜びで水塗れを楽しんでいました。

客人の喜ぶ顔が見たい一心で、この水遊びのため当時の熟練の噴水技師の技と最新油圧メカニズムを取り入れたそうです。
さすが貴族!遊び心とおもてなし力は度を超えていますね。

アート満載の神殿内

神殿内にはたくさんの部屋があり、数部屋の天井や壁には、白と黒の小石で描かれたモザイク画が描かれていて、そのディテールの細かさは圧巻です。モノトーンなのでとてもモダンな雰囲気。

こちらは華やかな色調で描かれた天井画です。

神殿内には立派な噴水もありました。水面から反射する煌めきと背景から差す陽光が、彫像に神々しさを演出していました。

美しいガーデン

19世紀初頭に設計された英国式庭園には56種の花木が植えられ、アジサイをはじめ季節の花が美しく咲いています。
1850〜1855年に植えられた当時珍しいとされたイチョウの木が、170年ほどの時を刻み現在も力強く君臨しています。

庭園内にある広大なネプチューンとガラテアの18世紀の噴水。こちらはミラノのドゥオモと同じ大理石で作られたそうで、見るからに立派です。

こちらはイタリア式庭園です。
長さ800mほどあり、創設された18世紀ごろには、「緑の回廊」と呼ばれ、夏の爽やかな散歩道を紳士が散策していたそう。
すっきりと手入れされたクラシカルな生垣が今も新鮮に映えます。

こちらの別荘は1970年代にライナーテ市が買い取り、こうしてツアーガイド付きツアーなどを開催するようになりました。

夏の暑い日にピッタリなスポットとして、大人も子どもも楽しめること間違いなしです。 ミラノ中心地から少し離れているとあってイタリア人が多めではありますが、人とは違うミラノ観光をしたい人にピッタリの観光スポットです。