【ブラジル】自然のパワーと文化を味わう「イビラプエラ公園」の有意義な過ごし方

今回紹介するのはサンパウロで一番大きな公園「イビラプエラ公園 (Parque Ibirapuera) 」です。東京ドームの約34個分もの大きさに匹敵します。

高層ビルが立ち並ぶ大都会にありながらも、たくさんの自然に囲まれるブラジル人の憩いの場。

おすすめの過ごし方をサンパウロ在住の筆者が紹介していきます。



日本館(Pavilhão Japonês)

園内には様々なテーマを持つ文化施設や美術館、博物館があり、季節ごとに変わるモニュメントなども点在します。その一つがこちら。

立派な数寄屋造りと枯山水庭園は、まるで日本にいるかのよう!京都の桂離宮を模して作られたそうです。

数寄屋造りの中には歴史博物館もあり、古墳時代の埴輪や縄文時代の土偶をはじめ、鎧兜や国歌に詠まれている「さざれ石」など、歴史美術品が展示されていました。

日系人だけではなく非日系の方々もまじまじと鑑賞されている姿を見て、日本人としてなんだか嬉しい気分になりました。

日本の皇室の方々や政治家のご来伯記念碑、若木の寄贈なども見られます。

私たちが訪問した時はちょうどサンリオとコラボ(?)している時期で、お座敷ではキティちゃんがお出迎え。

スタンプラリーもコンプリート!バックに見えるのは優雅に泳ぐ鯉の姿。

旅行で訪れる方にはブラジルに来てまで「日本らしさ」は求めていないかもしれませんが、日本から遠く離れた場所でもこのように現地の人に親しまれている姿を見ていただけたらと思います。



<基本情報>
入園時間:木・金・土・日のみ 10:00〜17:00
入園料: 大人15レアル(木曜日は入園無料)
*ここ数年で入場料が値上がりしています。来園される際はインターネット等でご確認ください。(ここ2年間で5レアル値上がり)



アフロ・ブラジル博物館 (Museu Afro Brasil)

ブラジルでは、アフリカ由来の文化を「アフロ・ブラジル」と呼びます。

アフリカ由来の文化の根底には奴隷という暗い歴史があるものの、今ではブラジルを代表する伝統文化の一つになっています。煌びやかなサンバカーニバルで有名なあのダンス、サンバも実はその一つです。

興味をそそられる作品が多く、暗い歴史とは裏腹に華やかさや煌びやかさを感じるものがとても多い印象でした。

館内には歴史の深い作品から現代アートまで3000点もの作品が収められているそうです。そのため、館内がとにかく広い!

広すぎて鑑賞の時間配分を完全に誤ってしまいました。(後半は小走りで回ることに…。)

昔の人の暮らしがわかるような農機具や船などの展示も。

サンパウロの美術館や博物館は、週に1回必ず無料入館日があるんです(そのような決まりなんだそう)。

観光では日が限られているかもしれませんが、無料入館日を知っておけばお得に過ごせますね!

ブラジルにおける黒人文化の歴史については、日本では知る機会は多くないかもしれません。それも踏まえ、アフロ・ブラジル博物館はサンパウロの芸術探訪には外せないスポットと言えるでしょう。



<基本情報>
開館時間:火曜日〜日曜日 10:00〜17:00
入館料: 大人15レアル (水曜日は入館無料)
*ここ数年で入場料が値上がりしています。来園される際はインターネット等でご確認ください。(ここ2年で9レアル値上がり)



都会のオアシス!大自然を感じよう

イビラプエラ公園は大都会の喧騒をすっかり忘れさせてくれるほど、多くの自然に溢れています。その上、園内の整備もよくされていますので、気持ちよく過ごせるでしょう。

観光であれば忙しなく次へ次へと観光地へ足を運ばれるかもしれません。でも、少しでも余裕があるならば、イビラプエラ公園の芝生に寝転がってみるのをおすすめします。

大自然の中で味わう開放感は格別!

「木」と一言でいっても本当に多様!亜熱帯に属するため、日本ではなかなか見ることができない植物や樹木には自然の力強さをも感じます。

これは何本もの木が集まって生えているように見えますが、なんと元は1本なんだそう!何本にも枝分かれして、このような姿になったんだとか。不思議ですね。

サボテンは見かけるだけでもなんだかテンションが上がってしまいますが、ブラジルでは珍しさのかけらもなく…あちらこちらに生えています。

かわいく真っ赤なサボテンの花は、熟れるとおいしいドラゴンフルーツになるわけです。

6月くらい(ブラジルでは冬)には桜も見られます。

ブラジルへ移住する前は桜の名所である東京の目黒に住んでいたので、ブラジルの桜には少し物足りなさも感じてしまいますが…日本の心、桜が見れるだけ幸せかもしれませんね。

刺さったら痛そうなトゲトゲの木も!

もちろん季節によって種類は異なりますが、一年中鮮やかな花や植物を楽しむことができますよ。



クリスマス限定!公園を彩る煌びやかなモニュメント

ブラジルのクリスマスはとても長い!10月くらいから2月くらいまで街中ではサンタやクリスマスツリーを見ることができます。

季節も日本とは逆なので、真夏のクリスマスは未だに慣れません。

園内はいくつもの巨大なツリーやクリスマスデコレーション、イルミネーションで彩られます。

今シーズンは昼間しか行かなかったので、夜のイルミネーションは見られませんでしたが、それでも十分に楽しめました。

噴水ショーは他の時期にも行われているようですが、特にクリスマスに行われるイルミネーションの噴水ショーは圧巻!(昨年見ましたが、写真は残してありませんでした...。)

このように年間を通して様々なイベントが開催されているので、タイミングを合わせて現地の盛り上がりを肌で感じてみてはいかがでしょう。



園内の売店でココナッツウォーターを!

緑のパラソルを見つけたら、ココナッツウォーターを注文してみてください。フレッシュココナッツにストローを挿して飲むスタイルは映えますし(笑)ミネラルたっぷりなので、歩き疲れた体に沁み渡ること間違いなし!

飲み終わった後は半分に割ってもらうようにお願いしてみましょう。胚乳といわれる中身も食べることができます。プルプルしてておいしいですよ!(これを乾燥させたものが、ココナッツフレークやココナッツパウダーなどになります。)

ブラジルはクレジットカード先進国なので、このような小さな売店であっても(100円レベルの少額であっても)カード決済できるところが多いので便利です。



キックスクーターや自転車をレンタルしよう

のんびりと歩いて回るのもいいですが、いくつもの施設やモニュメントを効率よく見て回るなら自転車やキックスクーターをレンタルするのもいいかもしれません。

レンタルは公園の入口付近にあり、利用後は借りた場所に返却する必要がないので気軽に利用できるのではないかと思います(公園の入口は1つではなく、いくつもあります)。

このように自転車・キックスクーター・インラインスケート・スケートボードなどのレーンと、ジョギング・徒歩のレーンが分かれているので、安全に走行できますよ。



番外編:エクササイズスポット

長期滞在でない限り旅先で運動することは少ないかもしれませんが、ここではジョギングをはじめ、サッカーやバスケ、キックボクシングなど、体を動かしている人を多く目にするでしょう。

至る所に筋トレ器具が設置してあったり、子供用の遊具があったりと、園内は充実しています。

私も時々ヨガやトレーニングをしに行ったりもします。手前に広がるゴロゴロした石畳は寝転がると気持ちいいんですよ!

現地の人がのんびり過ごす憩いの場であると共に、気持ちのいい汗を流す人気のエクササイズスポットでもあります。ジョギングをしている人、本当に多いんです!



アクセス

交通機関を乗り継いで行くこともできますが、サンパウロの中心街パウリスタ(Paulista)周辺から車で15分程度の距離なので、Uberやタクシーを利用した方が観光者には易しいかもしれません。

サンパウロではUberがよく使われています。Uberは事前にドライバー評価や料金がわかるので安心して利用できますね。



まとめ

どうしても治安の悪いイメージがつきまとうブラジルですが…園内は比較的治安が良いので、安心して大自然を感じることができると思います。是非、足を運んでみてくださいね!

ちなみにこの辺りはおしゃれ&高級エリアでもあるので、公園の近くにはおしゃれなカフェやレストランが多くありますよ。

先日行った「Pé no Parque」。「公園の足」という意味のレストランです。