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2021-08-01

【富山】体力に自信がなくても大丈夫! 夏の立山に絶景を見に行こう!


黒部ダムや雪の大谷、そして多くのアルピニストが憧れる山「剱岳」など、様々な見どころが詰まった「立山黒部アルペンルート」。
運動が苦手で体力に自信のないワタシには縁がない場所かな・・・と思っていたのですが、絶景の本で見た北アルプスの景色をぜひこの目で実際に見てみたい!と思い立ち、色々と調べてみました。

すると、アルペンルートの観光拠点となる「室堂(むろどう)」ターミナル付近なら、激しい登山をしなくても絶景を見ることができる、ということを知り、早速夏の立山に出かけてみたのであります。



絶景への旅は「立山駅」からスタート

室堂への玄関口は、富山市内から車で1時間弱の場所にある「立山駅」です。
標高475mの立山駅から標高2,450mの室堂ターミナルまで、ケーブルカーと高原バスを乗り継いで向かいます。


立山ケーブルカーは20分に1本くらいの間隔で運行していて、高原バスに乗り継ぐ「美女平駅」までの所要時間は約7分。
平均勾配が24度という急な山道をグングンと登っていきます。

ちなみに立山駅~室堂ターミナルまでの往復運賃は、ケーブルカーと高原バスをあわせて大人1名6,320円。
なかなか高額です。


連休前の平日だったからか、ケーブルカーの乗客は少なめでした。
美女平駅の待合室も人はまばらです。
女性一人で来ている方をちらほら見かけ、なんとなく仲間意識。
立山は想像していたよりも気軽に楽しめるのかもしれません。


美女平から室堂まで向かう高原バスは、だいたい1時間に1本ペースで運行しています。
効率よく移動したい方は、あらかじめケーブルカーと高原バスの時刻表を確認し、スムーズに連絡できる便を選びましょう。



高原バスから見える景色

立山高原バスに乗り込みました。
美女平駅から室堂ターミナルまでの所要時間は約50分です。

バスは、マイカーの乗り入れが禁止されている立山有料道路、通称「美女平天空ロード」を走って行きます。

大自然の中にある美女平天空ロードの周囲には、樹齢100年を超える立山杉やブナの原生林の他、落差日本一を誇る「称名滝」、樹齢300年を超える大杉「仙洞杉(せんどうすぎ)」などなど、見どころが続きます。

称名滝の展望台付近では、バスの乗客全員が滝を見られるよう、運転手さんが徐行してくれます。(滝が見えるかは天候次第。)


美女平駅や称名滝の辺りでも「曇っているな~・・・」と思っていたのですが、バスが山を登って行くにつれ、車窓から見える景色は真っ白に!
これは・・・、もしや室堂に着いても何も見えないのでは・・・?
と心配しましたが・・・、


室堂ターミナル手前の弥陀ヶ原あたりから、急に霧が晴れて青空が見え始めました。
そうか、真っ白な霧は、雲だったのか。
今、雲より高い場所にいるのだという不思議な感覚。


時間通りに到着したバスを一歩おりた途端、下界とは異なる空気を感じます。
涼しい!
真夏だとは思えないほどの爽やかな風が吹いています。

バスをおりた途端にもう絶景が広がっていて興奮を隠しきれませんが、うっかり転んだりしないように心を落ち着けてターミナルを出ます。



これが立山の絶景!

室堂ターミナルを出ると、写真のような大絶景が目に飛び込んできました。
まるでスイスのような景色!
日差しは熱いけれど、吹いてくる風は涼しく心地よいので、快適に散策できそうです。


室堂ターミナルを背にし、目指す絶景「みくりが池」へと進んで行きます。


散策コースは整備されていますが、ゴツゴツとした石段や、わりとアップダウンのある道を行くので、できれば履きなれた登山靴を用意することをおすすめします。


みくりが池は、室堂ターミナルを出発するとほどなくその姿が見えてきます。
散策コースには写真のようにわかりやすく進路を示してあるので、地図がなくても大丈夫。


360度どこを見ても絶景の遊歩道を歩いて行くこと数分で、


見えてきました!
絶景の本で一目見た時から憧れていた「みくりが池」です!
なんて美しい青色なんだ!
もっと近くで見てみたい!


池の近くにおりて行けるようなので、先へ進んでみましょう。


みくりが池の湖畔にある広場に到着しました。
まだ雪が残る山々に囲まれて、コバルトブルーに輝く池の美しさと言ったら!
言葉にならない絶景です。
運動が苦手でも体力に自信がなくても来てみて良かった!


7月半ばの真夏でも、池には氷が残っていました。
立山の北東斜面には、永久凍土があるそうです。(日本国内で確認されている永久凍土は、北海道の大雪山と富士山、そしてここ立山のみ)


みくりが池の周囲には、1時間半ほどで散策できるコースが整備されています。
が、何と言ってもワタシの体力はヘナチョコなので、みくりが池を見ることができただけで満足として、室堂ターミナルへ引き返すことにしました。

無理をしないことが肝心!(と、自分に言い聞かせる)



帰り際にもまた絶景が

室堂ターミナル付近に戻って来て、改めて周囲を見回してみても、やはり目に映る景色が全て絶景。
やっぱりみくりが池を周遊するコースを歩いてみたら良かったかな、と少し後悔しました。
運が良ければ特別天然記念物に指定されている「雷鳥」に出会えたかもしれないし・・・。
立山は紅葉の時期もかなり美しいようなので、いつかリベンジしよう。


帰りの高原バスに乗る前に、室堂平にて、「真夏に雪の上を歩く」という貴重な体験をしてみました。
そしてバス待ちの時間にもう一つ。


室堂ターミナルの展望所から、雲海を見ることもできました。



晴れてくれたうえに今までの人生で見たことのない絶景を惜しみなく見せてくれた立山、ありがとう!
今度はもうちょっと体力をつけて来ることを誓う。



このしおりのライター

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